話題のADSLですが、このサービスはどこに住んでいても同様に使用できるサービスでは残念ながらありません。条件としては、
1.自分の住んでいる場所の電話番号を管理しているNTT局がADSLに対応していること。
2.そのNTT局を対象にADSL接続業者のサービスが行われていること。
3.NTT局から自宅までの距離がプランにあった距離内であること。
と条件が多く、
ADSLのサービス自体を受けられない場合もあります。この条件のうち1、2については、ADSL接続業者のHPで自分の住んでいる場所でそのADSL接続業者が利用可能か調べられます。主なADSL接続業者のリンクをこのページの下に記載しておきます。
条件3については、そのADSL接続業者のプランにどんな種類があるのかが重要になってきます。主に現在サービスを行っているプランは12M(bps)、8M、1.5M、650kの4種類です。このbpsという単位は1秒間に何ビットの情報量を送受信できるのかという単位で、Mはメガでk(キロ)の千倍です。(8Mは8000k)ちなみに、通常のアナログは56k、ISDNは64kという通信速度で、
8Mと56kの差は単純に計算すると140倍!実際には8Mという速度はでませんが、それくらい差があるということは事実です。
この12M、8M、1.5M、650kという速度はあくまでも理論上の最高数値で、実際には8Mなら3〜4M、1.5Mなら1〜1.2Mくらいでれば上々でしょう。また、この3種類のプランは住んでいる場所によっては受けられないプランもあります。
8Mの場合、NTTから自宅までの距離(電話線の距離)が
2km以内、
1.5Mの場合3km以内、
650kの場合5km以内が満足のいく速度を得られる目安です。実際には電話線の距離というのはNTTにたずねないとわかりませんが、その距離がわかるHPも存在します。そのリンクも下部に載せておきます。12Mに関しては、特別な信号を使っているらしく、NTT局からより遠方の方でも利用可能になってるようです。
ではなぜこの様に距離によって速度に差が出てきてしまうのか。そのわけは、
ADSLで使用している電話線が銅線であるということによります。銅線には抵抗があります。信号が長い距離銅線の中を通ればそれだけ抵抗を受け、信号は衰弱してしまうのです。また、
速度の速いプランになればなるほど、信号は高周波になり、高周波になればなるほど抵抗に弱くなり、遠くには届かなくなってしまうのです。このような理由によって、上記のようなプランによって異なる使用可能な距離というのが発生してしまうのです。ただ、上記のような距離もあくまで目安でしかありません。電話線の通っている環境によって距離は前後します。工場、線路、幹線道路、高圧線など、ノイズ(電磁波)の発生する場所に自宅があったり電話線が通ったりすると、それだけ信号は衰えやすくなり、信号が届く距離は短くなります。自宅とNTT局の間にどんなものがあるか、参考にしてみてください。
線路情報開示システム:
NTT東日本
自宅とNTTとの間の電話線の距離を測れるツールを公開中:
イー・アクセス
代表的なADSL接続業者
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NTT東日本フレッツADSL(接続業務のみ、プロバイダー料別、自社回線)
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Yahoo! BB(プロバイダーはYahooのみ、自社回線)
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e access(接続業務のみ、自社回線)
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ACCA(接続業務のみ、自社回線)
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T-com(プロバイダー兼、他のプロバイダーも選択可、自社回線)
・
J-DSL(プロバイダーはODNのみ、自社回線)