4-4-2を分析

  まずは、オーソドックスなシステムである、4-4-2の場合から説明します。(この数字は左からディフェンダー、ミッドフィルダー、フォワードの順に人数を表しています。ゴールキーパーは普通システムを語る時には含めません。これから説明する図でも省略します。)

 


  この4-4-2のシステムは、伝統的にブラジル代表が行っているシステムです。レッズはチッタ監督がいた時にはこのシステムが多かった気がします。日本代表ではジーコ監督になってからこの布陣になっています。中盤の形はここではOH2人、DH2人のBOX型になっていますが、OH1人、SH2人、DH1人で構成するダイアモンド型の中盤を形成する場合もあります。そのダイアモンド型は3-4-3のページで解説します。


このシステムでのそれぞれの基本的な役割は、


  • CF・・・ゴール前で点をとること。ゴール近くでボールをキープして、MFが上がってくるのを待ち攻撃に厚みを出すこと。

  • OH・・・CFにゴールに結びつく正確なパスを出すこと。自らゴール前に上がり点を決めること。SBが上がりやすいようにスペースをあける動き。

  • DH・・・1人の場合、中盤で相手のボールを奪い攻撃の目をつむこと。2人の場合、それプラス前線に上がりパス、ミドルシュートをすること。SBが上がっていった後のスペースを埋めること。

  • SB・・・まず、相手のサイド攻撃を封じること。そして自らサイドを上がり、センタリングをあげること。この4−4−2のシステムで攻撃のかぎを握っているのはこのSBだと言っても過言ではないかもしれません。2003年コンフェデレーションズ杯では我がレッズの山田が右SBでレッズではありえない輝きを放っていました…(苦笑)

  • CB・・・相手のCFを抑えること。相手MFからCFへのパスを読みカットすること。SB、CBの統率をとり敵をオフサイドにかけること。



  •   このフォーメーションの例として、'98フランスW杯アジア最終予選第3代表決定戦の'97年ジョホールバルでのイラン戦の布陣(思い出して書いてみたので違うかも)と、2002年10月16日ジーコジャパン初戦のジャマイカ戦の布陣を書いてみました。


      


      これから述べる2つのシステムにも共通することですが、現代サッカーでは1人が2つや3つのポジションをこなすことはあたり前になっています。またそれは1回の試合中でも言えることで、例えば、試合中にCFとOHが入れ替わったり、SHとOHが入れ替わったりすることが行われます。ですから、ここで述べるシステムはあくまでも目安のポジションであるということを断っておきます。